2014年8月2日(土)〜9日(土)
今回で53回目を迎えるユネスコ教室が、宿泊学習を含む8日間のプログラムで開催されました。参加者は小中学生52名、外国人13名、青年部18名、理事7名の計90名でした。募集の段階で小中学生から80名の応募があり、定員を超えたためお断りをするほどの盛況ぶりでした。
8月2日(土)の開級式から始まった同教室は、3日(日)事前学習、4日(月)〜7日(木)宿泊学習(於 国立那須甲子青少年自然の家)、8日(金)JICA訪問、9日(土)閉級式という日程で行われました。
企画・運営は主にユネスコ教室実行委員会と青年部がおこない、とくに宿泊学習では青年部の企画したプログラムが大変好評を博しました。
黒竹聡美青年部部長によるプログラムの紹介と感想
8月2日(土)の開級式。小中学生はちょっと緊張した面持ちで会場に足を踏み入れていた。しかし、緊張していたのは小中学生の参加者たちだけではなかった。青年部のメンバー全員が、いよいよ始まったユネスコ教室に、また、これからの期間中における自分の責任の重さに緊張し強張っている様子が伺えた。しかし、いざプログラムが始まると、どの班でも小中学生と青年部とが意気投合し、和気藹々と話をしたり、遊んだりしている様子に私はホッと胸を撫で下ろした。
8月4日(月)、いよいよ待ちに待った宿泊プログラムの初日。参加者がこれからのプログラムへの期待を胸に集合場所に続々と集まりはじめた。宿泊プログラムの中では、まず手始めにアイスブレーキングとして「ゲーム大会」を行った。ゲーム大会では各班のメンバーと仲良くなってもらうために多くのゲームをして遊んだ。みんな班員と協力しながら多くのコミニュニケーションをとることができたのではないだろうか。
2日目の5日(火)には、室内のプログラムが続くなか、体をたくさん動かす機会が少ないため、まず目一杯体を動かしてもらおうと「スポーツ大会」、次にみんなで協力して団結力を育んでもらうための創作プログラムである「新企画」、そして遊びの中に勉強を交えた国際理解プログラムである「ナイトウォーク」を行った。
スポーツ大会では、みんなが一生懸命になって体育館を走り回っている姿があちらこちらで見受けられた。その横で青年部のメンバーは完全にノックアウト。青年部のメンバーは口を揃えて「小中学生たち、みんな若過ぎる」と言っていたのが印象的だった。
新企画では、自分の班のオリジナルの国をつくった。国旗のデザインから国名、国のルールなど、ユニークな国を作っていた。この企画では班員全員が協力しなくては完成に至らないため、自分の班員だけに限らず、他の班員とも協力しあいながら取り組んでいる姿がとても印象的だった。
ナイトウォークでは「七夕」をテーマに各ポイントでクイズを行った。各班にいる外国人の出身国での七夕のお祝いは日本と同じなのか? はたまた、七夕のお祝い自体あるのか? などの国際理解も交えて行ったため、他国の七夕はもちろんのこと、日本の七夕の由来についても興味津々といった様子だった。
3日目の6日(水)には、今までに培ったチームワークの良さを最大限発揮してもらうためのプログラム「ウォークラリーと野外炊飯」、そして、最後のプログラムであり、みんなの最大のお待ちかねである「キャンプファイア」を行った。
ウォークラリーと野外炊飯では、各々が自分の仕事を見つけ、協力しながら、また、試行錯誤しながら一生懸命プログラムに参加していた。
キャンプファイアでは、最後の夜、最後のプログラムということもあり、今までで一番みんなの笑顔が輝いていた。みんなでキャンプソングを歌い、花火をして、最後に相応しいプログラムになったと思う。
1つ1つのプログラムを最後まで全力で楽しもうとする彼らの姿に、企画を立てた我々青年部のメンバー一同、今まで感じた苦労が一気に吹き飛ばされたことだろう。
宿泊プログラムが無事に終わり、JICAを訪問して更に国際理解を深めたところで、遂に最終日を迎えた。閉級式ではその場にいた全員が終始笑顔だった。参加してくれた小中学生、また外国人のうちの何人かは、みんなとは少し離れた私の机のところまでわざわざ足を運び、「キャンプとっても楽しかったよ」という何にも代え難い嬉しい言葉を届けてくれた。その言葉に思わず涙腺が緩んでしまったことは言うまでもない。その一言で今までの努力や苦労が報われたように感じた。
ユネスコ教室の全行程が終了し、後日行われた青年部の反省会では、青年部のメンバーからも「大変な思いをしたのは事実だけど、それ以上に凄く楽しかった」という言葉を聞くことができ、参加してくれた小中学生と青年部からもらった「楽しかった」という一言が2014年度のユネスコ教室の成功を物語っているのではないかと自負している。
これほどみんなに喜んでもらえるようなユネスコ教室を作ることができたのは、杉並区社会教育センターの皆様のご協力をはじめ、杉並ユネスコ協会の理事の皆様、そして何と言っても、杉並ユネスコ協会青年部の方々など、多くの方のサポートがあったからこそだと強く感じている。こんなにも未熟な私を支えて下さり、この場をお借りして感謝申しあげます。本当にありがとうございました。
(編集:岩野智)