「ギリシャ料理 〜料理を通し歴史文化に触れる」
講師 ステリオス・プレゼラコス 氏
2017年2月25日(土) セシオン杉並 料理室 参加者 28名
去る2月25日、土曜日の午前、ギリシャ人講師ステリオス・プレゼラコス氏を招き、ギリシャ料理教室を行いました。
2016年はリオデジャネイロでのオリンピック開催、また同時に、東京国立博物館における「古代ギリシャ展」の開催もあり、定員20名に対し52名の方に応募をいただきました。
ギリシャ大使館に講師を依頼し、打ち合わせ、下見、準備、資料集めなど、担当者もギリシャを勉強することができ、やりがいのある企画でもありました。
ギリシャの国旗
ギリシャゆかりの品々
プレゼラコス先生
メニューは、①オリーブ、果物・野菜、そして山羊のチーズをふんだんに使ったギリシャサラダ、②チキン入りオルゾのフェダチーズ添え、そして③ギリシャヨーグルトのデザート。
ギリシャ料理は同じ地中海沿岸のイタリア、トルコ、北アフリカの料理とよく似ていますが、温暖な気候と常に降り注ぐ太陽を受けて育つ果物、野菜、山岳地帯に生息する山羊との共存が特徴です。
日本で購入すると大変高価な山羊の乳から作るフェダチーズも、ギリシャではとても安価で、最も庶民的な食材の一つとのことでした。
また、オルゾとはイタリア語で「リーゾ」と呼ばれ、米粒のような小さなパスタで、そのままオーブンの鉄板に敷き、トマトをふんだんに使った鳥のマリネをのせて焼けば出来上がりです。
ギリシャヨーグルトとは、水分が取り除かれたヨーグルト。これも日本では価格が高いため、スタッフが日本のヨーグルトを前日に水抜きしたものを使いました。
日本では手に入りにくい食材もありましたが、講師のアドバイスにより工夫し、手ごろな価格で参加者に満足していただけたかと思います。
ギリシャサラダ
チキン入りオルゾ
ギリシャヨーグルト
後半は、講師の画像を交えたギリシャ文化に関する解説です(通訳あり)。
2020年の東京オリンピックを意識し、オリンピックの話題から始まりました。
オリンピックとは紀元前8世紀、ポリス間の戦いが激しかった時期に、ギリシャ神話12神の主神ゼウスの宮殿のあるオリュンピアの丘で、4年に一度3ヵ月の休戦期間中に行われていたとのことです。
オリュンピア12神のお話のほか、アレキサンダー大帝の遠征によりギリシャ文明がインドを経て、日本にたどり着いたお話もしていただきました。
思えば、イタリア・ルネッサンスも十字軍遠征により、ギリシャ文明に触れたことに端を発しています。興味深い話は尽きません。
質疑応答も時間一杯まで活発に行われました。
解説の様子
ギリシャ神話とオリンピック
メダルの色の由来
アンケートの結果から、料理、講義ともに満足度が高く、講師の明るく親しみやすい人柄が受講生に「ギリシャ」をより身近に感じさせてくれた一日になったようです。
(山田祐子)