杉並ユネスコ協会
ユネスコ出前授業
2017年11月8日(水)
西町インターナショナルスクール

校舎

   木々が色づきだし、秋が一段と深まった8日に、今年で10年目となる西町インターナショナルスクールでの出前授業を行いました。

   今年のプレゼンテーターは、青年部のエース井口大夢さんと黒竹聡美さん。

   長きにわたってこの授業をプロデュースしてきた板倉徳枝副会長は、総合アドバイザーとして二人を支えていました。

図書館1 図書館2

   授業は4年生と一緒に図書室で行いました。

   たくさんの本に囲まれ、大きなスクリーンを前にしてみんな一生懸命に話を聞いていました。

   まず初めは「ユネスコ」全般について井口さんが説明しました。

   ユネスコ憲章や目的、その活動について、4年生の子供たちにも理解できるようにわかりやすい言葉を選び、クイズや笑いを取り入れながら話しました。

   懸命にメモを取ったり、手を挙げて答えたり、子供たちの積極的な授業態度に驚きました。

   次に「世界寺子屋運動」について、貧困のサイクルを絶つためには教育が必要という観点で子供たちと考えていきました。

   もし字が読めなかったら…病気の時に瓶に貼られている文字が読めなかったら、治るはずのものが命を落すものにもなってしまう、そんな恐ろしい現実がまだ存在するということをしらせました。

プレゼン1
井口大夢さん(左)と黒竹聡美さん(右)
プレゼン2
文字の読み書き(識字)の大切さを説明

   そして最後に開発途上国へ教育支援の一環として行う、書き損じハガキの寄付を呼びかける「書き損じハガキの旅」の説明を黒竹さんが行いました。

   書き損じハガキとは何? からはじまり、ハガキがどうやってお金に変わるか? またハガキ11枚あれば途上国の子供が一ヵ月学校に通える話など、子供たちは興味深く聞き、メモを取っていました。

   それから、実際にカンボジアに行った黒竹さんが水上に作られた学校の話を始めると、それまで以上に子供たちの目は輝きだしました。

   大きないかだの上に作られた学校、水上生活者の話、途上国ならではの問題点を聞くことによって、さらに疑問が生まれ、たくさんの子供が手を挙げて質問していました。

書き損じハガキ

   西町インターナショナルスクールでは、この授業を含めて一人一人がさらに詳しく調べ、29日に発表会を行うそうです。

   子供たち自身が自分の問題として捉え、学習していくことによって、今自分にできることは何か、真剣に考えるのではないでしょうか。どのような発表会になるか楽しみです。

   授業の最後には、一年間で集めたハガキが板倉副会長に渡されました。ざっと600枚くらいはあったでしょうか。

   西町インターナショナルスクールの取り組みに頭が下がる思いです。

(河野道子)