2018年8月2日(木)〜6日(月)
57回目のユネスコ教室が、8月2日~6日に行われました。
参加者は中学生29名、外国人7名、青年部16名、理事他8名の計60名でした。
外国人は7ヵ国(ポーランド、フィンランド、中国、ベトナム、インド、ブラジル、エクアドル)から集まり、国際色豊かなキャンプになりました。
ユネスコ教室は8月2日の開級式(セシオン杉並)、3日~5日の宿泊学習(国立那須甲子青少年自然の家)、そして6日の閉級式(セシオン杉並)というスケジュールで実施されました。
なお、9日に予定されていたJICA訪問(JICA地球ひろば)は台風の影響により中止となりました。
宿泊学習では青年部の企画したゲーム大会やウォークラリー、キャンプファイヤー、スポーツ大会などが行われ、多くの参加者が国籍や言語の違いを乗り越えながら、互いに交流を深めつつ楽しんでいました。
ゲーム大会(新聞紙タワーゲーム)
ウォークラリー(大縄跳び)
野外炊飯(カレーづくり)
スポーツ大会(綱引き)
キャンプファイヤー
青年部のメンバー
キャンプを実施した感想(佐藤航 青年部部長)
私がユネスコ教室のキャンプに参加するのは今回で9回目になる。
中学生として3回、青年部として5回のユネスコ教室を経験してきたが、今回のキャンプは今までとは大きく異なる点が多々あったため、個人的には非常に難しく、かつ非常に新鮮なものだったと言える。
まず、一番大きな違いとしては私自身の立場である。
過去に幹部だった年や、副キャンプ長という立場での参加をした年はあったものの、今回の私の立場はキャンプ長並びに青年部の部長という役職を持っての参加となった。
キャンプの話とは少し逸れてしまうが、私が部長になったのにはいくつか理由がある。
ここ数年私は部員として、また青年理事として、杉並ユネスコ協会青年部に携わっているが、やはり深刻な問題になっているのは部員の減少である。
今でももちろんだが、数年前から板倉徳枝理事がよく言っていたことは、「最近の中学生は意識が高い」。まさにこれが青年部の減少に繋がっている原因の一つだと私は考えている。
意識が高いというのは、昔でいう問題児がいないという意味もあるが、学ぶ意欲が高く、ユネスコで真剣に国際交流を楽しむと同時に、塾や部活にも勤しんでいる子が多いということである。
もちろんいいことではあるが、こういった中学生達が高校生になった時に、ユネスコは好きだから青年部に入るが、習い事や部活に時間を取られ、なかなか活動に参加できないのが現実になっている。
そしてこれに関連して何年も前から青年部の大人達でよく話されているのが、「ボランティア活動における強制力」である。
これは、我々のやっているユネスコ活動はいわゆるボランティア活動であり、参加を強制することはできない反面、人数が集まらないと企画等の準備が進まないことから最低限の責任感を持って参加をしてもらう必要があるという葛藤である。
こういった難しい問題もあり、青年部の減少にどう対処していいのかわからぬまま、私は何年も部員として参加を続けていくうちに、改革欲というべきか、少し青年部の色を変えてみたいと思うようになったのが、私が部長になった一番の大きな理由だ。
改革を行うことを目標にしていた私にとって、今回のキャンプはある意味、改革せざるを得ない年だったと思っている。
というのも、冒頭であった今までとは異なる点として、規模の縮小がされたためだ。
宿泊日数が従前の3泊4日から2泊3日になり、参加者も6班編成から5班編成になったことで、今までのやり方ではやっていけないだろうという覚悟は参加前から持っていたが、結果的に規模の縮小は成功だったと考えている。
当初は、青年部は楽になるかもしれないが、参加する中学生が物足りないと感じてしまうのではないか、という不安はあったものの、実際にキャンプが終わって参加した青年部の意見や、中学生の文集を読んでいると、その不安は無用だったことがわかり安心した。
参加した中学生で、昨年も参加していた子の中には、「最初は物足りないかと思っていたが、そんなことはなく、人数が少なかったことでみんなと仲良くなれた最高のキャンプだった」とまで言ってくれた子もいたこと。
そして、青年部も「楽しかった」、「例年より楽だった」といった声もあった一方で、私個人の目線から見れば、準備段階の青年部の忙しさは何も変わっていないようにも感じた。
やはり今回は初めてのことが多く、ベテラン側も手探り状態な部分もあり、企画が1つ減ったとしても閉級式の企画が増えてしまい、結果準備段階で負担を軽減させることには繋がらなかったかもしれない。
例年と変わらず毎日のようにセシオン杉並に通い、肝心のキャンプ本番はどうだったのかというと、紛れもない成功だったと私は言いたい。
それは、中学生・青年部問わず参加者全員が楽しんでいたことは大前提として、若い青年部達の成長していく姿を間近で感じられたことが、私にとって何よりの幸せだった。
キャンプ中の感想を書くと、私の個人的な反省が多々出てきてしまうため、あえてここに書くことはしないが、とにかく高校生の持つ元気やチャレンジ精神、それを引き出す大学生のサポート力、そして全体的な私のフォローとして的確な助言や知識をくれるベテラン勢。
全員がフルパワーで一つの目標に向かうことができたからこそ、今回のキャンプが大成功に終わったと思っている。
あまり長文を書く機会がないため、非常に読みづらい文章で申し訳ありませんが、最後にこの場をお借りして、例年のことながら今年は特に手厚いフォローをしていただいた、杉並ユネスコ協会の理事の方々並びに杉並区立社会教育センターの方々に、心より御礼を申し上げます。
ありがとうございました。
(編集:岩野智)