2020年2月8日(土) セシオン杉並 視聴覚室・集会室・和室
2月の中学生クラブは、前半に英会話、後半に三遊亭粋歌(すいか)さんをお招きして落語のワークショップを行いました。
三遊亭粋歌さんは毎年中学生クラブの日本文化を紹介するゲストとして来ていただき、今回で5回目の登場となります。
まず、粋歌さんに「ねずみ」という落語を披露していただきました。
これは日光東照宮にある眠り猫の作者と言われる左甚五郎に関わる落語です。
――旅に出た甚五郎が、子供の客引きに連れられてねずみ屋という粗末な宿屋を訪れました。
宿の主人の話を聞き、なんとか手助けをと見事なねずみを彫りました。
そしてそれをたらいにいれると、その中をねずみが走り回りそれが評判となって大繁盛。
面白くないのは向かいの虎屋さん。元々、そこはねずみ屋の主人の宿でした。実は乗っ取られてしまったのです。
虎屋も負けじと名工に頼んで虎の彫り物を作らせ、店の前に置くと、ねずみが動かなくなり、元の彫り物になってしまいました。
この話を噂で聞いた甚五郎は再びねずみ屋を訪れ、動かなくなったねずみに話しかけました。
「おまえはあんな虎が怖いのか? 大した出来でもないようだが」。
するとねずみが動き出し、「ああ、あれは虎でしたか。私は猫かと思っていました」。
――粋歌さんの巧みな話術にみんなが引き込まれたひと時でした。
次は、落語の仕草を実際に体験するコーナー。
扇子を使ってそばを食べる仕草を表現します。
今回初めて体験する人は、緊張した面持ちや照れ笑いをしながら、なるべく本物に近くなるようにアドバイスを受けながら挑戦していました。
そして経験者はそばだけでなく、うどん、ラーメン、焼きそば、鴨南蛮とレパートリーを広げて自分らしく工夫して表現しようとしていました。
そばとうどんでは太さや歯ごたえが違うので、吸い方の違いもはっきりさせなければなりません。
おおとりは青年部エンターテインメントの二人がわんこそばを披露しました。
二人のぴったりとした息の合った仕草は会場を笑いの渦に巻き込みました。
粋歌さんも大喜び。落語っておもしろい。粋歌さん、今回もありがとうございました。
そばを食べる仕草
わんこそばを披露
(河野道子)