「やさしいフランス語 フランスの文化と歴史に触れる」
講師 ジアンニ・ルルージュ氏(EFJ自由が丘フランス語学校講師)
2016年1月24日(日)〜3月20日(日・祝) 計6回
セシオン杉並 集会室 参加者 43名
「フランス」という言葉で何を思い浮かべるでしょうか。ルーヴル美術館、ワイン、モンサンミッシェル、モネ、ナポレオン、セーヌ川、フランス料理、ファッション…。
自由で平等を尊び個性を大事にする国、美的感覚や美しいものを大切にする国、また食へのこだわりなど、私たちのフランスへの憧れの始まりは明治維新までさかのぼり現代にいたっています。
杉並ユネスコ協会ではここ何年かフランスに関する行事を行ってきました。
山名善之氏による世界遺産の概論とル・コルビュジエの建造物についての講演会(詳細はこちら)。
ル・コルビュジエの設計した国立西洋美術館探訪ツアー(詳細はこちら)。
そして近代的製糸場の建設・操業にあたりフランスの技術が導入された富岡製糸場の見学(詳細はこちら)。
更に2014年度は、ユネスコ文化講座でフランス語学習とともに文学、哲学、映画のお話、クレープ作り等、様々な角度からフランス文化に触れてきました(詳細はこちら)。
2015年度は「やさしいフランス語 フランスの文化と歴史に触れる」と題して6回の講座を行いました。
フランス語講師のジアンニ・ルルージュ氏(下写真)はフランス北部リールの出身、長身でイケメン。
フランス語の読み方と発音、挨拶、自己紹介などを丁寧に分かりやすく説明して下さいました。
参加者の多くはフランス語の経験があるようで、先生の質問にもよく答えていました。
90分のフランス語講座の後、30分の文化講座は3人の講師によるお話。
古代オリエント博物館の講師で古代エジプトの壁画とヒエログリフ研究者の村治笙子氏からは「ナポレオンとエジプト誌」についてのお話。
大英博物館にある有名なロゼッタストーンはナポレオンエジプト遠征の折、ナイル川の河口の町ロゼッタ近くで発見され、フランス人のジャン=フランソワ・シャンポリオンが解読し、ヒエログリフを解明。
パリのコンコルド広場にあるオベリスクもエジプト・ルクソール神殿にあったもの、とエジプトとフランスの浅からぬ関係を話されました。
ベルサイユ生まれのエミール・クレマンさんは中学生クラブもお手伝いいただいています。
「フランスの現代社会」と題して、フランスの今の様子、TVドラマや音楽、映画について話されました。
文化講座を3回担当したフランス近代文学専攻の吉田洋之氏はパリに10年余在住し、数年前に帰国されました。
エリック・フォトリノのフェミナ賞受賞作『光の子供』を翻訳し、2014年に新潮社から出版されています。
ヴィクトル・ユーゴの「ノートルダム・ド・パリ」の舞台にもなったムフタール通りを始め、作家や哲学者、画家たちが多く集まったパリ5区(かって辻邦夫も住んでいた)の話。
ここは吉田講師も一時住んで居られたそうで、映像も交えたパリの様子や現代美術館のこと等、楽しく興味深いお話でした。
参加者からは語学だけでなく文化講座もあり良かったとの感想が寄せられました。
(大野克子)